フリーランス医師の給与事情

皆さんは「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」というドラマをご存じでしょうか?

このドラマはフリーランスの医師をテーマにしたドラマで、多くの方がこのドラマを通して医師のフリーランスとしての働き方を知り、興味や関心を抱いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

しかし、このケースは非常に稀なケースでしょう。本来、オペなどの長期的な術後管理が必要な業務がある場合、常勤医師が担当する事がほとんどで、アルバイトの医師がオペを担当する事は麻酔科医以外ほぼないでしょう。

 

実際私がやってるのは殆どが外来業務や訪問診療です。

 

世間一般的にフリーランスとして働いていると聞くと、普通より稼いでいる印象を持つ方が多いと思います。実際のところはどうなのでしょうか?

医師の場合、フリーランスは常勤より稼げるのか?と気になっている方も少ないと思います。誰だって、収入は多い方が良いですよね。

結論から言うと、フリーランスで勤務する医師が常勤務医より収入が高くすることも安くする事も可能です。

 

前回の記事で私の最高年収は2200万でした。

株式投資スイングトレードで+100万円程度です。

 

この2200を超えるか超えないかは正直自分次第です。

 

医師の非常勤アルバイトの給与相場は大体時給1万円程度となっていて、フルタイムで勤務した場合、単純計算で年収1,000万円を超えますが、実際は【医療機関に所属する常勤医の業務の補填】をするために求人を出す事がほとんどで、半日勤務のようなフルタイムではなく時間を区切った求人募集が多いです。

 

ですので自分でその少ないコマ数を沢山の医療機関で繋げればフルタイムで働く事が出来ます。

 

私は固定で毎週7箇所の医療機関を、掛け持ちしてます。

また、当直だけのスポットのアルバイトを入れると1年間で合計30の医療機関で働きました。

 

単純計算で日給10万円週6ですと

週給60万、月収240万円

年収2880万円です。

 

当直をさらにこなせば年収3000万円突破します。

 

但しデメリットもあります。

 

1不安定

まず、フリーランスで働くという事は雇用形態がアルバイトであるという事を忘れてはなりません。

常勤と違い、一つの医療機関で安定して勤務する事は出来ません。勤務先探しを初め、全て自身で行わなければなりません。

また、希望に合う求人、現在勤務している医療機関との雇用契約がこの先もずっと続くという保証は全くありません。

医療機関の経営方針の変化や新しい常勤医師の赴任などの理由で、医療機関側から契約を打ち切られることは非常に多いと考えておきましょう。

実際、医療機関側から常勤見つかったから君再来月からいーらないと言われたことがあります。

ここではバトルしたので

パート、アルバイトでも労働基準法は強し、てことで色々勉強になったのでそのテーマもいつか触れてみたいです。

 

2通勤ストレス

常勤医と違って、複数の医療機関を転々とするため、通勤にストレスを感じる可能性は高いでしょう。

自宅近くの求人がタイミング良く見つければ良いですが、その雇用契約もいつ切られるか分かりません。

実際私は近いところを断られました。

勤務先が遠方のため、長い時間をかけて通勤をしております。

通勤はだいたい全ての医療機関片道40kmです。

 

太ももが凄く凄く辛いです。

張ってます。

因みに車通勤です。

 

3福利厚生などなし

もちろん、フリーランスとして働くという事は国民健康保険や確定申告、学会出席費用、医師会費などを自己負担しなければなりません。

 

こちらは一部個人事業主になるという手もあります。

私は開業前なので、開業前経費というのを使うので個人事業主としての経費は使いませんでした。

 

 

世間では超レアな内科医のフリーランス医師でした。

 

因みに当直は一番多い月で24回やりました。

 

当直ですと一晩で25000〜70000円でした。

平均ですと35000円だったと思われます。

こんだけ当直すると倒れます。

本当に倒れました。

なので当直は今は月一としてます。

 

ここで少しお分かりかもしれませんが

労働収入の限界を示しております。

 

当直だんだっけやっても足し算です。

そして人間なのでハードワークし過ぎれば倒れます。

 

労働収入では私はこれ以上稼げません。

 

因みにこの年の額面は

 

給与所得年3100万円でした。

 

税金は所得税だけで700万くらい。

ふるさと納税制度で100万円程控除してもこれが限界です。

 

つまりクワドラントの、Eの限界を証明しました。

 

次のステージはS

開業医という地獄です。

 

経費などは使えますが自分がビジネスの中心になっており、自分が倒れたら終わりです。

 

もう一度まとめますと

このクワドラントに属している人は、お金を自分で稼いで、自分を養っている状態です。

給料は一定ではなく、かける時間や能力によっては、10働いて20以上の対価をもらうことも可能です。

例えば工務店を運営している人と会計士事務所を運営している人を比較すると、同じ時間を働いたとしても工務店より会計士の方が給料が大きいです。

これは能力(自身の能力、職業的なもの)が会計士の方が高いので同じ時間でも対価の量が変化します。

 

またこのクワドラントの大きな特徴として、「自分が動かなくなると稼ぎはゼロになる」と言うのがあります。

常に自分で動き続け、自分で稼ぎ続けないと収入が入らず、一度でも大きな事故(病気・交通事故など)で動けなくなった時に収入がゼロになるのです。

 

 

 

 

 

今度は株式ネタか開業ネタか、はてさて。